摂取したサプリメント


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私はお肌を改善するためにビタミン・ミネラルのサプリメントを摂っています。

「食事から栄養を摂るほうが健康的だ」という声もありますが、野菜などに含まれるビタミン・ミネラルの量は、昔に比べて減っています。
その割合は1/2から1/20程度。ビニールハウスにより旬の時期以外でも収穫できるようになったことや、肥料による土壌の変化などが原因と言われています。

例えば、鉄分と言えばほうれん草ですが、ほうれん草に含まれる鉄分量は、1950年に比べて1/6以下に減っています。私たちの意識は変わっていないのに、栄養は減っているんです。

私は、ビタミンやミネラルを食事だけで摂取することは諦めて、サプリメントで補うことにしました。

ただし、成分の過剰症については注意が必要です。
例えば、鶏レバーを食べたらビタミンAサプリは一週間ほど控えるようにします。面倒ですが、過剰に摂ったらどうなるかと、持病に関わる部分は念入りに調べましょう。

必要なビタミンの量は、体格・運動量・体質・持病・酒やタバコを嗜むか等によって違ってきます。

このブログでは、私が時間をかけて調べて決定した私なりの摂取量を公開していますが、人によって効果的な量が違うことをご理解下さい。厚労省が基準値や上限値を公開しているものについては併せて載せていますので参考にしてください。

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野菜のイメージ画像
 

 

ビタミンC

一番スタンダードな栄養成分であるビタミンC(アスコルビン酸)。

ビタミンCは身体中で多様な働きをしてくれています。

・コラーゲンの生成に必須
・血管・歯・軟骨を正常に保つ
・メラニン色素の生成を抑える
・ストレスへの抵抗力を強める
免疫力を高める
抗酸化作用
活性酸素除去
・肝臓の解毒作用を助ける
・鉄を吸収しやすくする

バリア機能のない肌は、表皮が地割れして隙間があき、細菌の侵入を許してしまいます。細菌が入ると炎症を起こし、さらなるトラブルを引き起こします。

肌の隙間を埋めるためにコラーゲンを作る必要があります。コラーゲンの材料はビタミンCとタンパク質と鉄です。しかしコラーゲンは肌だけでなく、骨や腱の材料でもあるため、身体中で取り合いとなっています。

また、ビタミンCはストレスを感じた時にアドレナリンを分泌する際にも使われます。そして、代謝が増加してできた活性酸素を還元する時にも使われます。つまり、ストレスを感じるとビタミンCは一気に無くなるということです。

悪い細菌をやっつける好中球は、細菌に負けないようにあらかじめたくさんのビタミンCを取り込んでいます。そして細菌をやっつける際に活性酸素フリーラジカルを放出するのですが、それらは炎症の元となり、これを還元するためにまたもやビタミンCが使われます。

このようにビタミンCはたくさんの用途に使われているため、人の身体の中は慢性的なビタミンC不足となっています。



栄養素のカスケード理論をご存知でしょうか。
カスケードとは段々滝のこと。

ビタミンCは段々滝のように、優先度の高い用途から順に消費されていきます。下の方の滝までは行き着かないかもしれません。体内のどの用途に優先して使われるか、どれだけの量使われるかは、人によって違います。

カスケード理論


お肌への作用が一番上にある人もいれば、一番下にある人もいます。一番下にある場合は、たくさんの量を長期間摂取しなければ行き渡りません。そのため、効果がないからいってとすぐに摂取をやめるのはおすすめできません。

幸いビタミンCは水溶性ですので、使われなかった分は尿として排出されます。体内に溜まって悪さをする物質ではありません。

ただし、空腹時に少ない水でサプリメントを飲むと、当然胃痛や下痢など胃腸への影響がありますのでご注意ください。また、肝機能障害・腎機能障害、鉄過剰症の方には悪影響を及ぼす可能性がありますのでよくお調べになってください。

タバコを吸うとビタミンCが破壊されてしまいます。喫煙者は非喫煙者と比べ、ビタミンCを35mg/日多く必要とします。

アメリカでは、ビタミンCの許容上限摂取量は成人で2000mgとされています。*1
日本では水溶性ビタミンについては摂取量は設定されていません。

吸収率は200mg/日までは90%ですが、1000mg/日以上になると50%以下となります。血漿濃度はおよそ400mg/日で飽和します。また、100mg/日から尿中排泄が起こります。*2

これらを踏まえて、私は毎食後に500mgを1日3回飲むようにしています。1000mgでも問題ないと思います。ビタミンCは一度にたくさん摂っても留めておけず尿になって出てきてしまうので、こまめに摂取した方が良いです。

メガビタミン療法をされている方は、この数倍の量をプロテインと共に飲まれているようです。私はそこまでしていませんが、夜は炭水化物抜き、タンパク質を多めに食べるように意識しています。




職場でサプリを飲みにくい場合は、昼の分をビタミン入りドリンクに置き換えています。この方がこまめに摂取できて良いかもしれません。
こちらの商品はペットボトル1本に1000mg含まれています。粉末タイプもあります。



タイムリリース」や「持続型」と記載のあるものは、体内でゆっくりと溶けるため成分が長い時間とどまります。先ほどご紹介した1000mgの商品はタイムリリースの錠剤でしたが、下の商品はタイムリリースのカプセル型で虹色のパッケージがかわいいです。お好みで。




ビオチン

ビオチンはビタミンB7の別称です。ドイツ語でHaut(肌)に関連するため、ビタミンHと呼ばれることもあります。

皮膚・爪・髪の形成にズバリ関わる栄養素です。湿疹、にきびなどの改善のため皮膚科で処方されることもあります。

ビオチンは脂質、糖、アミノ酸の代謝に作用します。アトピー患者は血液中のビオチン濃度が正常より少ないと言われています。

ビオチンには、抗炎症物質を生成することにより、T細胞・B細胞などの免疫系を正し、炎症を緩和する作用があります。また、アレルギーを引き起こすヒスタミンの元となるヒスチジンを体外へ排出する作用もあると考えられています。

ビオチンは人間の腸内でも作られますが、腸内環境が悪化し悪玉菌優位になってしまうと、悪玉菌に食べられてしまいます。また、善玉菌であるビフィズス菌の一部もビオチンをエサとして食べてしまいます。

ビオチンを効果的に摂取する方法は、整腸剤と一緒に飲んで善玉菌を増やすことです。ビオチンだけを飲むのは、悪玉菌にエサをあげているようなものです。

ビオチンは生の卵白にあるアビジンという物質と結合しやすいです。神経質になる必要はありませんが、長期間一緒に摂ることは避けた方が良いです。加熱した卵白なら問題ありません。

過剰摂取しても尿中に排出されるため過剰症はないとされていますが、妊娠した哺乳動物に多量のビオチンを摂取させたところ悪影響が出た、との研究もあります。

日本では摂取目安量や許容上限摂取量は設定されていません。十分なデータがない上に、過剰摂取による健康被害がないことが理由とのこと。*3

掌蹠膿疱症やアトピー性皮膚炎、花粉症の治療で行われるビオチン療法では、以下の量を1日3回食後に摂取します。私もこの3点を基本にサプリを摂っています。

 ビオチン-5000mcg
 ビタミンC-350mg
 ミヤリサン-指定量




ミヤリサン(酪酸菌)

ビオチン療法に必須なミヤリサン。整腸剤です。

私は強ミヤリサン錠(医薬部外品)を瓶の裏に記載してある指定錠数飲んでいますが、ミヤBM(処方薬)でももちろん良いです。

肌は腸で作られると言います。
口から摂取した外部の物質を吸収するのは腸です。また、ビタミンB群やビタミンK、セロトニンなどを体内合成してくれるのも腸です。腸の健康は肌の健康です。

 
腸の中には善玉菌と悪玉菌と日和見菌がいます。日和見菌はどちらか優勢な方に味方します。悪玉菌はビオチンをエサとして食べてしまうので、善玉菌を増やしたいところです。

理想的なバランスは、善玉菌が2割、悪玉菌が1割、日和見菌が7割です。悪玉菌がいなければ良いというものではありません。多種多様な細菌が共生した上で、善玉菌が優勢な環境が理想です。

バランスの良い腸内細菌叢(腸内フローラ)は、アトピーの人に多くあると言われるIgA抗体の質や量を正常化してくれます。行き過ぎてアレルギー反応を引き起こしていた免疫が正常化します。

整腸剤ならどれでもいいというわけではありません。ビオフェルミンやビオスリーに含まれる乳酸菌のフェカリス菌は、ビオチンをエサとして食べてしまいます。
(乳酸菌の中でもラクトバシラス属(アシドフィルス菌)ならビオチンを消費しないようです)

ミヤリサンに含まれる酪酸菌は、ビオチンを消費しません。そのため、お肌のために整腸剤を飲む人にはミヤリサンが適しています。

皮膚は排泄器官です。
便、尿、生理、汗など、他の排泄器官の乱れは皮膚の悪化と繋がっています。体の声に耳を傾けることが大事です。


セットだとお得です



ビタミンBコンプレックス50

ビタミンB50は、ビタミンB群が各50mgずつ入っているサプリです。

ビタミンB群は、特に代謝や皮膚と関わりがあります。

食事で摂取した糖質・脂質・タンパク質の代謝を促し、エネルギーに変えてくれます。乳酸を分解し、疲労を回復。ストレス解消や不安解消、集中力の増加にも効果があります。

特にビタミンB2は美肌ビタミンと言われ、肌のターンオーバーを整え健康な肌を作り、保護し、維持してくれます。また、粘膜にも効くため口内炎予防にも使われます。

また、ビタミンB6は皮脂をコントロールし皮膚炎の予防に働きます。

B群それぞれが関わり合って効果を発揮するため、セットで服用します。水溶性で体に蓄積せず尿に排出されてしまうため、毎日こまめに摂取します。


 B1(チアミン)
健康な細胞を作る
糖質の分解を助ける
アルコールの分解を助ける
精神を安定させる
乳酸を分解し疲労回復

B2(リボフラビン)
細胞の再生やエネルギーの代謝を流す
細胞を破壊する物質を除去
健康な皮膚、髪、爪を作る
赤血球とヘモグロビンの産出に不可欠
糖質・脂質の代謝、過酸化脂質ができるのを防ぐ

B3(ナイアシン)
糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠
HDL(善玉コレステロール)を増やす
脳神経の働きを助ける
血行を良くする
ニキビ治癒

B5(パントテン酸)
糖質・脂質・タンパク質の代謝
副腎皮質ホルモンの産出を促す
免疫力強化
善玉コレステロールを増やす
アンチエイジング、ニキビを減らす
薬の副作用を軽くする(解毒作用)

B6(ピリドキシン)
健康な皮膚、髪、爪を作る
免疫を正常に維持する
刺激の抑制に働く神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン)の合成
脂質の代謝
関節炎緩和

B7(ビオチン)
糖質・脂質・タンパク質代謝
皮膚・髪・爪の健康

B9(葉酸)
B12と共に貧血予防に不可欠
細胞内の核酸やタンパク質を合成・修復
粘膜・皮膚の健康を保つ

B12(コバラミン)
細胞内の核酸やタンパク質を合成・修復
赤血球、ヘモグロビンの生産
他のビタミンB群をサポート
動物性食品にのみ含まれる

イノシトール
脂肪肝・動脈硬化の予防
神経を正常に保つ

コリン
脂肪肝・動脈硬化の予防
高血圧予防
血管拡張作用

パラアミノ安息香酸(PABA)
葉酸合成に不可欠
腸内の有用菌を増やす
タンパク質代謝
パントテン酸の吸収促進
紫外線から肌を守る


ビタミンB3を摂取するとナイアシンフラッシュという症状が起きることがあります。

ナイアシンフラッシュとは、顔や耳が赤く火照りピリピリ痒くなる不快な症状のことです。血管が拡張し必要な栄養が細胞に行き渡る、という良い兆しなのですが、人によっては不快かもしれません。

気になる方は、ノーフラッシュナイアシンというサプリを摂取すると良いでしょう。逆に、ナイアシンフラッシュに慣れてしまったり症状が出ない方は、ビタミンBコンプレックス100に増やしても良いかもしれません。




亜鉛

亜鉛には、細胞分裂を促し肌のターンオーバーを整える作用があります。新陳代謝を上げるので、軽いシミ程度なら修復できる可能性があります。また、コラーゲン合成にも関わるため、肌を丈夫にします。

白血球に多く含まれ、細菌を攻撃したり傷や病気の快復を促すなど、免疫の向上に役立ちます。

糖、脂肪、タンパク質の代謝に関わります。タンパク質の代謝は、皮膚・髪・爪のトラブルを改善します。

神経伝達物質の生成にも亜鉛が必要です。亜鉛が十分にあると、精神が安定し、うつ状態の緩和に効果があると言われています。

亜鉛は細胞分裂を促すため体中の組織で必要とされますが、組織内のTCAサイクル(クエン酸回路)では、エネルギーを生み出すと同時に、サビや老化を促進させる活性酸素も生み出されます。

アレルギーで免疫が反応した時にできる活性酸素は、周りの正常な細胞をも傷つけて炎症を起こす困った物質です。

この活性酸素から細胞を守るために、身体はSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)という、活性酸素を除去する酵素を作り出します。亜鉛はこのSODの材料としても必要となるのです。

亜鉛はビタミンAの代謝を促すため、ビタミンAとセットで摂取することが推奨されます。ビタミンAの抗酸化作用の活性化を促し、過酸化脂質の害を防ぎます。



亜鉛は身体の中で鉄に次いで2番目に多いミネラルです。しかし、日本の土壌には少ないと言われており、カキ以外で日常に食べる食材にはあまり含まれていません。

加工食品に含まれるリン酸塩、ポリリン酸は亜鉛と結合する働きがあるため、体内の亜鉛を減らしてしまいます。

また、アルコールは亜鉛を尿中に排出し、アルコール分解の際にも亜鉛が使われるので、体内の亜鉛を減らしてしまいます。

亜鉛は汗や尿から排泄されるため、スポーツをしている人は亜鉛欠乏性貧血になりやすいです。風邪、疲れやすい、集中力低下など、パフォーマンスの低下を招きます。



亜鉛と鉄と銅のバランスは、体内に影響を与えます。

鉄が多いと亜鉛の吸収低下が起こります。なので、亜鉛を食後に摂るならば、鉄は食感に摂るなどの対策をします。

亜鉛と銅は小腸で吸収されるときに競合します。亜鉛を多く摂ると銅が欠乏します。そのため、亜鉛サプリには少量の銅が含まれていることがありますが、日本人は銅過剰、亜鉛不足が多いようです。

亜鉛を過剰摂取すると、吐き気、食欲不振、胃痙攣、下痢、頭痛などの症状が見られます。また、銅の減少、免疫低下、善玉コレステロール(HDL)減少などの問題が生じる場合があります。

亜鉛の必要摂取量は成人男性11mg、成人女性8mgです。また、安全な上限値は成人で40mgです。(アメリカ)*4

私は亜鉛50mgをピルカッターで半分に割って、朝と夜に摂っています。自律神経失調症で汗をかきやすいこと、スポーツや仕事で汗をかくこと、アルコールを飲むことから多めの量を摂って様子を見ています。今のところ異常ありませんが、もし多いようなら減らします。

亜鉛サプリはキレート加工されている製品がおすすめです。

キレート加工とは、吸収されにくいミネラルをアミノ酸やクエン酸に結合させて吸収されやすくする方法です。カキにレモンを合わせるのと同じ効果です。海外製品のみの加工です。

分子の結合状態がカニのハサミに似ていることから、ギリシャ語でキレート(カニのハサミ)と呼ばれています。キレートには逆の意味もあり、医療現場では物質と結合させて排出させるという意味で使われることもありますが、サプリ業界では吸収を良くさせるという意味だと思って間違いないです。

 上の商品、iHerbだと228円(為替レートにより毎日変動します)。1粒あたり3円とお安いのでいつも買ってますが、他のサイトだと1000円超えなんです…

ビタミンA

ビタミンAは皮膚や粘膜の機能を回復し正常化させる働きがあります。乾燥やニキビ、角質化などのトラブルが起こりにくくなり、バリア機能が整います。

皮膚や粘膜が健康に保たれると、ウィルスや細菌の侵入から体が守られます。免疫力が高まり、感染症や炎症が起こりにくい身体になります。

細胞の成長や分化に関わるため、皮膚や粘膜だけでなく、胃腸、肝臓、心臓、腎臓の正常化、骨折の予防、イボやウオノメの予防、髪の毛の健康を助けるなどの作用があります。


ビタミンAは特に目に効くビタミンとして有名です。網膜内のロドプシン(光を吸収するたんぱく質)の合成に必須なため、ビタミンAが足りないと夜盲症(鳥目)、角膜乾燥症になってしまいます。


一日の推奨栄養所領量は女性で650~700μgRAE、男性で850~900μgRAEです。(日本)*5
耐容上限量は2700μgRAE(アメリカでは3000mcg)*6

吸収率は70~90%。

ビタミンAはレバーに多く含まれます。鶏や豚のレバーを食べたら数日はサプリメントは控えた方が良いです。

鶏レバー 14000mcg/100g
豚レバー 13000mcg/100g
牛レバー  1100mcg/100g

アルコールを飲むとアルコールの代謝が優先されるのでビタミンAの吸収が阻害されます。肝炎や肝硬変患者の肝臓のビタミンA量は、健康な人の1/5~1/10となっています。(ビタミンA摂取による回復効果は不明です。)

ビタミンAは単位が難しいです。
まず、μg=mcg(マイクログラム)
μgRAEはレチノール活性等量。純粋なビタミンA量のことです。
IUは国際単位です。

私の飲んでいるサプリメントは3000mcg(10000IU)と記載あります。市販のサプリメントは恐らくμgRAEをμgまたはmcgと省略して記載していると思うのですが自信はありません。βカロテンを買う時だけ表記に気を付けています。

植物性のプロビタミンAカロテノイド(βカロテン)は摂りすぎても害はありませんが、吸収効率や変換率を考慮すると、効力はレチノールの1/6ほどに下がると見積もられます。

動物性のビタミンA(魚の肝油由来の製品など)は摂りすぎるとビタミンA過剰症になるので注意です。

摂りすぎると、めまい、悪心、頭痛、皮膚炎、関節の痛み、骨量減少、昏睡の恐れがあります。ビタミンAは肝臓に多く貯蔵されるため、摂取を中止しても組織中のビタミンA濃度が下がるまで時間がかかります。

喫煙者にβカロテンはリスクがありますのでお調べください。また、妊婦や子どもの過剰摂取も問題があります。

私は、レバー、うなぎ、ニンジンスティックを食べた日はビタミンAサプリは飲みません。



ビタミンE

ビタミンEは脂質に溶け、脂質の酸化を防止してくれます。別名、若返りビタミンとも言われます。

細胞膜の脂質(不飽和脂肪酸)に入り込んで細胞膜を守ってくれています。身体中の細胞膜を酸化障害から守ってくれていますが、アトピー患者にとって、肌の細胞膜を健康に保つ点で欠かせない栄養素です。

ビタミンEの抗酸化作用は、激しい運動や筋トレによって大量に使われてしまいます。
体の中で炎症が起こると活性酸素が発生します。活性酸素は不飽和脂肪酸やタンパク質を酸化させ老化させるとともに、筋肉痛の原因にもなります。ビタミンEは激しい運動にも必須です。

ホルモンバランスや自律神経の安定にも効果があります。不足すると、更年期障害、生殖機能の衰え、自律神経失調症などの症状が起きやすくなります。

ビタミンEは一緒に摂る油の量によって吸収力が違ってきます。研究によって21~86%と差が大きく正確なところは分かりませんが、タンパク質と結合して運ばれるので、良質な油とタンパク質と一緒に摂るのが望ましいです。

ビタミンEサプリメントには合成ものと天然ものがありますが、合成ものは安定化のために分子構造が変えられており抗酸化作用が期待できないようです。天然ものをおすすめします。

耐容上限量は800mg/日です。過剰症や欠乏症は特にありません。

ビタミンEは鉄の吸収を抑えるため別々に摂りましょう。

 

ビタミンD

ビタミンDは紫外線を浴びると体内で作られることが知られていますが、屋内で窓越しに日光に当たっても生成されません。また、日焼け止めを塗ると生成されません。

ビタミンDには免疫力を適度に調整する働きがあります。
免疫を強化する、だけではなく、過剰な免疫反応を抑えてくれるところがポイントです。

身体の免疫が反応するとサイトカイン(細胞から出るタンパク質)が産生されます。サイトカインには炎症を引き起こすものがありますが、ビタミンDは免疫の暴走を調整し、過剰な炎症を抑えてくれます。

身体の炎症を抑える副腎皮質ホルモン(ステロイド剤)は、ビタミンDの作用を弱めてしまいます。身体本来の免疫調整機能を奪ってしまうということです。なお、ビタミンDはステロイドホルモンの一種として分類されることもあります。

ビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける作用があります。ステロイド薬を服用することによってカルシウム吸収が低下してしまうステロイド骨粗鬆症という病気がありますが、骨粗鬆症治療の薬はビタミンD不足だと効果が発揮できないため、食事、日光、サプリによるビタミンD摂取を指示されることがあります。

ビタミンDには精神を安定させるセロトニンの量を調整する働きがあります。ストレスによるアトピーやアレルギーの悪化、痒さによるストレスの発生を、セロトニンは精神面から鎮めてくれます。

なお、セロトニンの材料であるトリプトファンは、ビタミンB6により合成が促進されます。

ビタミンDは魚介類やきのこ類に多く含まれており、熱にも強いため食物から摂ることもできます。

ビタミンDには、D2(エルゴカルシフェロール)とD3(コレカルシフェロール)の二種類があります。D2はきのこ類に、D3は魚介類に含まれます。
構造式はほぼ変わらず、現時点でほぼ同等の効果を現すとされていますが、D2はD3ほどの活性がないとする研究もあるようです。

市販のビタミンDサプリメントはD3が主流です。D2はヴィーガンやベジタリアンの方に人気があるようです。

耐容上限量は日本でもアメリカでも100mcg(4000IU)/日です。健康障害非発現量は250mcg/日です。*7

私の飲んでいるサプリは125mcgでちょっと多めなので、週に1,2回あえて飲み忘れるようにしています。

身体は自身によるビタミンDの生成をコントロールできるため、日光に当たることによる過剰症は発生しませんが、サプリメントの過剰摂取により体に害が出ることがあります。
吐き気、嘔吐、食欲不振、便秘、脱力感、体重減少などが現れることがあります。また、カルシウム濃度が高まることにより、錯乱、見当識障害、心拍リズム異常を発生させることがあります。また、過剰なビタミンDは腎臓を損傷するおそれがあります。

肥満治療薬、コレステロール低下薬、癲癇発作薬と相互作用がありますので、飲んでいる方は医療スタッフにご相談ください。

ビタミンCの項目でも書きましたが、コラーゲンの生成にはビタミンCとタンパク質と鉄分が必要です。鉄不足では健康な肌が作られません。

また、鉄は赤血球の素になります。鉄が不足すると血液中の赤血球が減り、赤血球が運ぶ酸素の量も減り、皮下組織に十分な酸素が行き渡らず、皮膚の新陳代謝がうまくいかなくなってしまいます。

鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があります。ヘム鉄は肉や魚から、非ヘム鉄は野菜から摂る事ができます。ヘム鉄の方が体内での吸収率が良いので、ヘム鉄を摂る方が無難です。

ヘム鉄には専用の吸収経路がありますが、非ヘム鉄は他のミネラルと共用の経路です。共用だから吸収率が低いのと、非ヘム鉄を大量に摂ると他のミネラルの吸収阻害が起こります。

なお、ビタミンCの効果として「鉄を吸収しやすくする」と書きましたが、非ヘム鉄の場合です。

ビタミンEは鉄の吸収を妨げるので、朝と夜で別々に摂りましょう。

鉄は悪玉菌のエサになるため、体内に吸収されなかった鉄の量が多いと、お腹がゆるくなったり便秘になったり便が黒くなったりします。

吸収の良いヘム鉄を摂ること、他のミネラルとバランス良く摂ること、お腹の調子と相談すること、これが大切です。

鉄を長期に過剰摂取すると、慢性疾患、死亡率の上昇を招くことが認められています。と言われると不安に感じると思いますが・・・

アメリカでは1900年代前半に鉄不足による病気が問題となり、1942年に小麦粉に鉄分等を加えることが義務化されました。他の国でもトウモロコシや米、塩などに鉄分が加えられています。多くの国ではサプリメントを摂らなくてもある程度の鉄分を摂取できます。

一方、日本ではそのような対処はありませんので、日本の特に女性は鉄不足で慢性的な体調不良を抱えています。日本では、過剰摂取を怖がるよりも、鉄不足を解消したほうが健康的です。

許容上限摂取量はアメリカでは成人で45mg/日*8、日本では男性が50mg/日、女性が40mg/日です。

なお、女性の過多月経に対する推定平均必要量は13mg/日、推奨量は16mg/日となっています。これでも食品からの摂取では難しい量で、病院では鉄剤を処方されます。

鉄サプリと亜鉛サプリを空腹の状態で同時に摂取すると、亜鉛の吸収阻害が起こる可能性があります。食べ物と一緒なら阻害しないようです。*9

パーキンソン病、レストレスレッグ症候群、甲状腺疾患、プロトンポンプ阻害剤を摂取している方は、薬との相互作用がある可能性がありますので十分お調べください。